レストラン情報

半世紀変わらないサービスとメニューそして店構え

フィレンツェ街中の老舗レストランは何軒もあります。パンデミックを経てどこがどうなったのか気になる方もおいででしょう。私も気になり、出来る限りあちこち顔を出したり、食べに行ったりしています。

ここ「ソスタンツァ」はとても有名でとても小さなトラットリアです。その知名度に実に似合わない素朴な店構えを今も保っています。今回久しぶりにここで夕食を取る機会がありましたので、少し様子をお届けします。

このメニューは昔から有名。カルチョーフィ(アーティチョーク)の卵焼き。キッシュとはまた違うこの店独自のもの。小さな鍋に炭火直火で焼きます。卵の仕上がり具合がとても素敵。味わいは素朴で濃すぎず、まるでおばあちゃんの手料理を食べにきた時のように、ホッとする感覚に包まれます。私、およそ30年前にこれ全く同じものを食べたはず。これと並んで鳥の胸肉のバター焼きがとても美味でこの店の看板メニューですので、ぜひお試しくださいね。

他のどのトラットリアやレストランでももう出さないような昔ながらのメニューが今も健在。それはとてもシンプルなもので、例えば、トマトソースのパスタ、バター和えのパスタ、トマトソースのトルテッリ、などが続きます。当然フィレンツェのトラットリアなので、フィレンツェ風ビステッカ(牛ティーボーンステーキ)もメニューにありますが、小さめの肉片で一人前にちょうど良い量を(通常この町で出されるものよりも)炭火で焼いて出してくれます。もちろん付け合わせは、いかにもフィレンツェの街、という伝統的に出すものしかありません。

デザートにはびっくりしました。(30年前はどうだったか覚えていませんが、同じだったのかしら…)

ティラミスなど出て来ません(笑)
メニューにあるのはラズベリーのものばかり。ラズベリーの生クリーム添え、ラズベリーのレモン汁和えなどと続き、みんなラズベリーの何かでした!オレンジ風味のケーキがひとつありましたが、私はこのラズベリー添えのメレンゲケーキにしました。これが美味しいのなんの!

メレンゲケーキを美味しく出すのはなかなか難しいと思います。甘すぎず、食後に実に丁度いい加減のスイーツを見事に実現しています。流石!

ということで、やはり相変わらず
おすすめの名店の一つなのです。


店内は決してお洒落な、というタイプではありません。そういうのが好きな方は別の店へ。ここは同じテーブルに相席で食事しますし、7時30分と21時の2回転できっちり追い出されます。サーブをするウエイターさんがこれまたすごい。長年この店で鍛えてきた素朴すぎる中に実に洗練された姿が美しいです。

昔ながらの佇まいや実に見事なサービス、
変わらぬ料理の仕方、(店の作りまで変わってない。
改装するという気はなさそう。)一度は
試してみたいお店の一つでしょう。

この店に予約を取るのに、今時
びっくりですが、メールはないそうです。
電話で、これがなかなか繋がらず….。

予約を取りたくても埒があかず
仕方がないので、
私は直接店に行きました。

全てが昔から変わらなすぎる名店です。

《お店情報》
Trattoria Sostanza (トラットリア・ソスタンツァ)
定休日: 土曜日と日曜日
営業時間・月曜日から金曜日:12:30-14:00 / 19:30-21:45
Tel: 055-212691

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